定義、大事です
定義と法律と判例
人や環境によって言葉の意味あいがコロコロ変わったら困りますよね。
法律では、差している用語の対象内容を定めいます。
これを定義といいます。
例えば、労働基準法では労働者はこのように定められています。
労働基準法 第九条
この法律で「労働者」とは、職業の種類を問わず、事業又は事務所(以下「事業」という。)に使用される者で、賃金を支払われる者をいう。
労働者を構成する要素として ①使用される ②賃金を支払われる の2つがあることがわかりますね。
さらに具体的に、この2つの定義は何かな?と見ていくのです。
労働基準法に定義の明記がありますね。社労士受験生にとっても大変大切な条文です。
労働基準法第十条
この法律で使用者とは、事業主又は事業の経営担当者その他その事業の労働者に関する事項について、事業主のために行為をするすべての者をいう。
労働基準法第十一条この法律で賃金とは、賃金、給料、手当、賞与その他名称の如何を問わず、労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのものをいう。
労働者とは雇われて、労働の対償としてお給料をもらっている人をさしていることがわかります。
しかし、上記の法律の文言だけでは個別具体的な対象内容を特定することができません。判例(過去の裁判判決)を使っていきます。判例も立派な規範の一つです。
労働基準法で保護されるのは労働者であり、それ以外の人は対象外であることを忘れないようにしましょう。
法律の勉強において、
- 定義
- 定義の根拠条文
- 定義の根拠判例
の3つを意識することはとても大切です。
何か困ったことがあったら、そもそも論のここまで立ち戻るからです。