【給与計算】従業員が立替えた交通費などの精算
会社を経営していると、一時的に従業員に現金で支払をしてもらい,後日精算することがありますよね。
例えば、移動の交通費、切手代、手土産代等です。
会社ではどのように処理されていますか。
下記の3パターンが考えられると思いますが、①と②及び③では給与計算と仕訳が異なります。
①従業員のお財布から払ってもらい、後日、給与支給と一緒に清算する。
②従業員のお財布から払ってもらい、後日、小口現金で清算する。
③従業員にあらかじめ小口現金から現金を渡す。
そこから支払をしてもらい、残高は返金してもらう。
①は立替した経費ですが、会社の経費にはならず、従業員の給与の一部という扱いになります。給与計算時の「総支給額」に上乗せされます。
仕訳は下記の通りで、通信費や旅費交通費の勘定は使いません。
また、消費税は不課税です。
給与 2,000 / キャッシュ 2,000
ということは…社会保険定時決定の算定、労働保険雇用保険の計算及び算定、源泉所得税の算定、住民税の算定時に含まれるということです。
社会保険加入者の場合、年間と4月5月6月の立替清算額を比べてあまりに差が出ないように気を付けたいですね。
②と③は「小口現金」勘定を使います。
これは素直に支出したものの勘定科目となります。
消費税は課税です。
旅費交通費 2,000 / 小口現金 2,000
借方の原資が異なるのみで、会社が請求書にもとづき未払金を支払した時と同じですね。
通常、立替清算金が高額になることはあまり考えられませんが、出張旅費として10万円を仮払いする、年間まとめて清算はさせないなど、社内のルールを決めて運用することが大切です。